2019年10月12日に過去最大級の勢力で日本列島に上陸した台風19号は、関東甲信や東北地方を中心に記録的な降水をもたらしました。 長野市でも12日の夜は防災無線の音が止むことなく、携帯のアラートも鳴り続けている状況でした。千曲川堤防が決壊したのは13日の未明。千曲川は氾濫危険水位を超え、70mにわたって堤防が決壊しました。決壊場所の穂保地区は、成増農園のある赤沼地区のすぐとなりで、この地域だけで5千世帯以上が浸水しました。
アップルライン沿いの店舗は1階部分が天井まで浸水。倉庫のドアは押し流され、大型の冷蔵設備もすべてが壊れてしまいました。
ふじの収穫間際だった周辺のりんご畑も被害に遭い、泥をかぶった洗濯機や家具などの生活用品が多く流れ着きました。
ようやく水が引き店舗に入ることができたのは、水害から3日が経った日のことでした。電気も電話も通じない中、多くのお客様にはご心配をおかけしました。(上記の動画は当日の早朝4
時〜5時頃の様子)
そんな中、水が引いた店舗には長野市や民間のボランティア団体の皆様、お取引先や知り合いの皆様にも応援に来ていただきました。泥だらけになりながら、泥を掻き出す作業、壊れた物を運び出す作業・・・本当に人の力は偉大だと感じました。
中には、関東方面からすべて自費で新車のトラックに乗って駆けつけてくださった男性がいました。新車のトラックに泥のついた物をそのまま載せては、車が汚れ傷ついてしまう。私が「泥だらけになってしまうと申し訳ない、本当にいいのですか?」と聞くと「そのうち傷つくし、汚れるので気にしないでください!」とおっしゃいました。
本当にありがたかった。しかし、その男性にも他の皆様にもしっかりと御礼を申し上げられなかったのが、心残りです。
ご来店のご希望や、被災したりんごの販売のご依頼を多くいただきましたが、安全面・衛生面を鑑み、お断りさせていただいた経緯もございます。更に、励ましのお手紙やお電話による支援も本当に多くいただき、皆様方のお心遣いには、感謝してもしきれません。ありがとうございます。